【特集】CAPCOM CUP 12 & SFL:WC 2025 配信データ分析 — 13万人が見守ったスト6世界大会
2026年3月11日〜15日、東京・両国国技館で開催された「CAPCOM CUP 12(CC12)」と「ストリートファイターリーグ: ワールドチャンピオンシップ 2025(SFL:WC 2025)」。ストリートファイター6の個人戦・チーム戦の頂点が同時に決まるこの一大イベントは、さはら選手のCC12初出場・初優勝、そしてREJECTのSFL初制覇という2つのドラマを生みました。
eslive.ggでは、この歴史的な大会ウィークの配信データを独自のシステムで徹底分析。公式配信だけでなく、ウォッチパーティー(同時視聴)を含む「配信シーン全体」の盛り上がりを数字で振り返ります。
CAPCOM CUP 12 — さはら、100万ドルの衝撃
世界各国の予選を勝ち抜いた48名が優勝賞金100万ドル(約1億5000万円)をかけて激突したCC12。3月11日〜13日のグループ予選を経て、14日にTOP16決勝トーナメントが行われました。
21歳の新鋭・さはら(Good 8 Squad)がエドを駆使して勝ち上がり、初出場にして初優勝を達成。昨年の翔に続き、日本人選手が2年連続で世界の頂点に立ちました。
| 順位 | 選手名 | 国籍 | 使用キャラ |
|---|---|---|---|
| 🥇 優勝 | さはら | 🇯🇵 日本 | エド |
| 🥈 準優勝 | Kilzyou | 🇫🇷 フランス | 舞・キャミィ |
| 🥉 3位 | Blaz | 🇨🇱 チリ | サガット |
| 4位 | ひぐち | 🇯🇵 日本 | ガイル |
公式配信6.8万人、総視聴者数は13万人超を記録
eslive.ggの集計によると、大会期間中で最も視聴者が集まったのは、3/13(金)Day3。公式配信「Capcom Fighters JP」(YouTube)のピーク視聴者数は68,836人を記録しました。
しかし、この数字はあくまで「公式」のみのデータ。eslive.ggが追跡しているウォッチパーティー配信者(ストリーマー、プロゲーマー、VTuber)のデータを合算した「eslive計測ピーク同時視聴合計」では、最大で130,882人(3/13 20:05時点、19配信同時)もの視聴者が大会を見守っていました。
日別の盛り上がり推移(eslive.gg計測)
| 日付 | 内容 | ピーク同時視聴合計 | 配信者数 |
|---|---|---|---|
| 3/11(水) | CC12 Day1 | 132,190人 | 60人 |
| 3/12(木) | CC12 Day2 | 122,612人 | 48人 |
| 3/13(金) | CC12 Day3 + SFL予選 | 130,882人 | 70人 |
| 3/14(土) | CC12 Final ※ | 44,314人 | 56人 |
| 3/15(日) | SFL Final ※ | 42,698人 | 78人 |
※3/14・3/15はSPWNでの有料配信がメインだったため、公式YouTubeの無料配信がなく、eslive.ggの計測はウォッチパーティーのみです。有料配信を含めた実際の総視聴者数はこれを大きく上回ると考えられます。
SFL:WC 2025 — REJECTが初の世界王者に
CC12と同じ両国国技館で並行開催された「SFL:WC 2025」は、チーム戦で世界一を決める大会です。3/13の予選と3/15の決勝を経て、**REJECT**が初優勝を果たしました。
REJECTの布陣
| 選手 | キャラ | 役割・ハイライト |
|---|---|---|
| ときど | JP | チームリーダー、先鋒でリベンジ勝利 |
| LeShar | エド | 韓国出身、決勝最終戦で勝利し優勝を決定 |
| ふ〜ど | エド | 大将として3-0の圧巻のパフォーマンス |
| ウメハラ | 豪鬼 | 44歳の現役レジェンド |
「国技館に前来たのは13歳の頃。まさか32年後にまだこのゲームをやってて、優勝するよって言っても信じない」—— ウメハラ
決勝はREJECT vs Bandits。REJECTが1巡目を40-0のストレート、2巡目もふ〜どが大将で3-0と圧倒し、3巡目の先鋒でLeSharが決めて70-20で優勝。賞金1,500万円と「Capcom Cup 13」出場権を獲得しました。
SFL決勝日のウォッチパーティー(3/15)
SFL決勝が行われた3/15は、78人もの配信者がSF6を配信。REJECT所属のたいじがピーク13,632人、ハイタニが10,951人と、同じチームのSFLメンバーの戦いを熱く見守るウォッチパーティーも注目を集めました。
多彩な配信者層がFGCの枠を超えて熱狂を伝播
今回の大会ウィークがこれほどの視聴者を集めた要因の一つに、格闘ゲームコミュニティ(FGC)の外からも多くの配信者がウォッチパーティーに参加したことが挙げられます。
ウォッチパーティー配信者 ピーク視聴者数ランキング
| 順位 | 配信者 | チーム | ピーク視聴者数 | プラットフォーム |
|---|---|---|---|---|
| 1 | SHAKA | ZETA DIVISION | 21,336人 | Twitch |
| 2 | 加藤純一 | — | 19,781人 | Twitch |
| 3 | たいじ | REJECT | 17,053人 | Twitch |
| 4 | かずのこ | Crazy Raccoon | 14,621人 | YouTube |
| 5 | ハイタニ | REJECT | 13,795人 | Twitch |
| 6 | なるお | DFM | 11,545人 | Twitch |
| 7 | イブラヒム | にじさんじ | 11,047人 | YouTube |
| 8 | shuto | Crazy Raccoon | 9,820人 | Twitch |
| 9 | 立川 | Crazy Raccoon | 9,346人 | Twitch |
| 10 | 笹木咲 | にじさんじ | 8,380人 | YouTube |
カテゴリ別配信者分析
ストリーマーの圧倒的集客力
ZETA DIVISION所属の**SHAKAは、大会序盤からSF6のウォッチパーティーを配信し、Day1に最大21,336人を獲得。加藤純一(最大19,781人)、REJECT所属のたいじ(最大17,053人)、Crazy Raccoon所属のかずのこ**(最大14,621人)など、巨大なファンベースを持つストリーマーたちが、格闘ゲームに馴染みのなかった層を大会へと呼び込みました。
REJECTの**ハイタニ**はCC12期間の5日間連続で配信。特にCC12 Final日(3/14)にピーク13,795人、SFL Final日(3/15)に10,951人と、大会が佳境に入るにつれて視聴者が増加する推移を見せました。
VTuberコミュニティの大挙参加
今回特に目立ったのがVTuber勢の参加です。
- にじさんじ: イブラヒム(最大11,047人)、笹木咲(最大8,380人)、渡会雲雀、長尾景、北見遊征、空星きらめ、舞元啓介
- ぶいすぽっ!: 藍沢エマ(最大4,038人)、神成きゅぴ、甘結もか、如月れん、蝶屋はなび
VTuberファン層にもストリートファイター6の競技シーンが浸透していることが浮き彫りになりました。
プロゲーマーのウォッチパーティー
Crazy Raccoonの**shuto(最大9,820人)や立川(最大9,346人)、VARRELのマゴ(最大8,275人)など、自身の大会出場経験をもとにリアルタイムで試合展開を語りながらのウォッチパーティーが人気を集めました。CC12優勝後のさはら**自身も2,095人のピークで大会を振り返る配信を行っています。
CC12出場選手の使用デバイス分析
CC12に出場した48選手が実際に使用したコントローラーを調査しました。レバーレスの台頭が数字に明確に表れています。
デバイスタイプ別シェア
| タイプ | 使用者数 | シェア | 代表的な製品 |
|---|---|---|---|
| レバーレス | 20人 | 42% | Hit Box Ultra、Razer Kitsune、Haute42 |
| パッド | 16人 | 33% | DualSense Edge、DualSense、Xbox コントローラー |
| レバー(アケコン) | 12人 | 25% | Qanba Obsidian 2、Razer Panthera |
レバーレスが最多の42%。従来の格闘ゲームシーンではレバー(アーケードスティック)が主流でしたが、CC12ではレバー使用者は25%まで減少。代わりにHit BoxやRazer Kitsune等のレバーレスコントローラーが急速に普及していることがわかります。
優勝したさはらはWizardRoom製のカスタムレバーレス(通称「お8万コン」)、準優勝のKilzyouはVoid Gaming製カスタムパッドと、上位勢もデバイスは多様です。
全48選手の使用デバイス一覧
| GP | 選手名 | デバイス | タイプ |
|---|---|---|---|
| A | Xiaohai | Qanba Obsidian 2 / GameSir Delta | レバー |
| A | JuicyJoe | DualSense Edge | パッド |
| A | Blaz | DualSense Edge | パッド |
| A | Hotdog29 | GEEEK Katsu & Traditional(ラピッドトリガー搭載) | レバーレス |
| B | カワノ | Hit Box Ultra | レバーレス |
| B | EndingWalker | Xbox ワイヤレス コントローラー | パッド |
| B | ふ〜ど | Razer Panthera カスタム | レバー |
| B | Bravery | Razer Panthera | レバー |
| C | Big Bird | Qanba Obsidian 2 | レバー |
| C | YHC餅 | AFG Controller オリジナル(全30mmボタン) | レバーレス |
| C | Darkcorgi | Hit Box | レバーレス |
| C | MenaRD | DualSense クロマ グリーン | パッド |
| D | さはら 🥇 | WizardRoom グリーンパール(通称お8万コン) | レバーレス |
| D | Shaka | Qanba Obsidian | レバー |
| D | NL | VM 6R筐体(24mm + ASI製レバー) | レバー |
| D | JabhiM | DualSense クロマ パール | パッド |
| E | Yonangel | Xbox ワイヤレス コントローラー | パッド |
| E | Caba | DualSense Edge | パッド |
| E | ぷげら | Punk Workshop FS シリーズ オリジナル | レバーレス |
| E | Dual Kevin | DualSense Edge | パッド |
| F | きんちょ | Punk Workshop FS24 / 岡山タクティカルゲーミング製 | レバーレス |
| F | AngryBird | HORI リアルアーケードPro ソウルキャリバー6 Ed. | レバー |
| F | ももち | ZEN AIM プロトタイプ | レバーレス |
| F | Tashi | Xbox ワイヤレス コントローラー Velocity Green | パッド |
| G | ガチくん | Punk Workshop R14 オリジナル | レバーレス |
| G | Vxbao | 8BitDo レバーレス Transparent Purple Signature Ed. | レバーレス |
| G | NotPedro | Revolution REV 40 Broly カスタム | レバー |
| G | 小林 | AFG Controller / M Gaming製 | レバー |
| H | LeShar | IST Mall MakeKeyboard Pro(キーボードタイプ) | レバーレス |
| H | Lugabo | DualSense | パッド |
| H | Travis Styles | DualSense | パッド |
| H | 流吉 | Qanba Obsidian カスタム | レバー |
| I | ひぐち 4位 | AFG Controller オーダーメイド | レバー |
| I | Punk | Hit Box Ultra | レバーレス |
| I | Armakof | HORI ファイティングスティックα SF6 Ed. | レバー |
| I | Xerna | Haute42 M Ultra Shadow Hunting Switch | レバーレス |
| J | Rainpro | Razer Kitsune | レバーレス |
| J | Lexx | Punk Workshop FS24 EVO コラボ / Doremi Fighting Gear JS | レバーレス |
| J | Chris Tatarian | Junk Food Arcades 4Wf 5s カスタム | レバーレス |
| J | Micky | Qanba Sapphire(薄型レバーレス) | レバーレス |
| K | Kilzyou 🥈 | Void Gaming カスタム(DualSense形状) | パッド |
| K | ひなお | DualSense | パッド |
| K | NuckleDu | DualSense Edge | パッド |
| K | IIIRaihanIII | HORI リアルアーケードPro.V HAYABUSA | レバー |
| L | JAK | Hit Box Ultra | レバーレス |
| L | Deiver | Razer Kitsune | レバーレス |
| L | Jiewa | Punk Workshop FS24 | レバー |
| L | 板橋ザンギエフ | Gafro制作所 LITRAS | レバー |
カプコンが描くスト6 eスポーツの未来
大会の最後に登壇したカプコン代表取締役社長・辻本春弘氏は以下を発表:
- CC13 / SFL:WC 2026も両国国技館で開催
- SFLの賞金総額を増額
- 南米チリで「World Warrior」を新規開催
- 無料スキン「DriveTech Wear」の配信
CC12とSFLの同時開催という「1週間丸ごとスト6の祭典」フォーマットが、来年以降も継続・拡大される見込みです。
ストリートファイター6とは
ストリートファイター6(SF6)は、カプコンが2023年6月にリリースした対戦格闘ゲーム。PS5、PS4、Xbox Series X|S、PC(Steam)で展開されており、Nintendo Switch 2への対応も発表されています。
従来の「クラシック操作」に加え、ワンボタンで必殺技が出せる「モダン操作」、さらに簡略化した「ダイナミック操作」を搭載。初心者から上級者まで幅広い層が楽しめる設計です。「ドライブシステム」による攻防の駆け引きが戦略性の核となっています。
eスポーツシーンでは、カプコン公式の「CAPCOM Pro Tour(CPT)」が世界各地でオフライン予選を実施し、年間王者を決める「CAPCOM CUP」に繋がります。日本国内では「ストリートファイターリーグ(SFL)」がチーム対抗リーグ戦として人気を誇り、「TOPANGA League」は個人戦の最高峰。世界最大の格闘ゲーム大会「EVO」でもメイン種目として採用されています。
現在のプレイアブルキャラクターは初期18体 + DLC8体の計26体。Year 3ではC.ヴァイパー、サガット、アレックス、イングリッドの参戦が発表されています。
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よくある質問
❓ CAPCOM CUP 12の優勝者は? 💡 Good 8 Squad所属のさはら選手が初出場・初優勝を達成しました。賞金は100万ドル(約1億5000万円)です。
❓ SFL:WC 2025の優勝チームは? 💡 REJECT(ときど・LeShar・ふ〜ど・ウメハラ)が初優勝。70-20でBanditsを下し、賞金1,500万円とCC13出場権を獲得しました。
❓ CC12の配信で最も視聴者が多かったのは? 💡 公式配信「Capcom Fighters JP」(YouTube)の最大同接68,836人が最多です。ウォッチパーティー含む全配信合計では130,882人を記録しました。
❓ なぜ3/14・3/15の視聴者数が少ないの? 💡 CC12 FinalとSFL決勝はSPWNでの有料配信でした。eslive.ggは無料の公式配信とウォッチパーティーのみを計測しているため、有料視聴者は含まれていません。
まとめ:スト6配信シーンの完成形
CAPCOM CUP 12 & SFL:WC 2025は、単なる「格ゲーの大会」を超え、ストリーマー・VTuber・プロゲーマーが三位一体となって盛り上げる、現代eスポーツ配信の完成形とも言える姿を見せました。
公式配信の視聴者数をウォッチパーティーが倍増させるこの構造は、今後の大型大会における配信戦略のモデルケースとなるでしょう。さはらの個人戦優勝とREJECTのチーム戦制覇——世代交代とベテランの意地が交差した両国国技館の1週間は、ストリートファイター6の歴史に深く刻まれることでしょう。
データ出典: eslive.gg (Twitch API / YouTube RSS 5分間隔モニタリング) 集計対象: eslive.ggに登録されているストリートファイター6カテゴリの配信者 有料配信(SPWN)のデータは含まれません